妻が妊娠した後男性が出来るお手伝いは?

労働基準法ではすべての労働者を保護対象に

会社員など、働いている人を守る法律に労働基準法という法律があります。労働基準法は雇い主に対して弱い立場にある労働者を保護する目的で、1947年に制定されました。労働条件の最低条件が定められており、公務員などを除いたすべての労働者に適用されます。

労働基準法では労働者のなかでもとく配慮が必要であるとして、15歳未満の者や18歳未満の者、女性、妊娠中の女性、出産後間もない女性に対し、特別な定めをしています。15歳未満ではまだ義務教育である中学校を卒業していない場合もあり、基本的に15歳となる3月31日になるまでは労働させることはできません。例外的に管轄する労働基準監督署の許可を受けた場合に限り、労働をさせることができるようになります。また働かせる場所に年少者である証明書を備え付け、一緒に働く人たちにも理解や配慮を求めることも必要となっています。また変形労働時間制という変則的な時間帯で働かせたり、残業や休日労働をさせたりすることも禁止されています。18歳未満の人までもこういった規制の対象となり、原則的に深夜労働もさせてもいけないことになっています。重いものや危険物、有害物質を取り扱ったり、落下の危険がある高い場所や環境が著しく悪い場所などでの作業にあたらせたりすることも禁止されています。

女性については生理のひどい場合には求めに応じて休みを与えなければならない、とされています。以前は残業や深夜業についての規制も行われていましたが、平成11年4月に撤廃されました。女性に対する差別的取り扱いをやめようとするもので、原則的には男女公平に扱おうというものです。育児や介護にあたる労働者を保護するために制定された育児・介護休業法でも、大序の区別なく休業が取れるものとされています。

労働基準法には母性保護のための規定も

女性に限定して適用されるのが、産前・産後休暇の規定や妊娠中の女性に対する配慮の規定です。労働基準法では産前6週間、産後8週間は働かせてはならないと規定しています。産前の休みは必ず与えなければならないものですが、産後の休暇は6週間を経過すれば出産した本人が希望し、医師が大丈夫と認めた場合は働かせても構わないという規定になっています。また妊娠中の女性を残業や休日労働、深夜の労働、危険物や有害物質を取り扱う仕事につかせることも禁止しています。

労働基準法は母性保護のために、妊娠中の女性が希望した場合には軽易な仕事に変えなければばらないという規定も設けています。労働基準法第65条第3項に記されているもので、違反すると6か月以下の懲役、または30万円以下の罰金に科せられます。

妊娠中の女性にとって重労働は流産などの原因に

女性は妊娠すると、出産までのあいだに0.1ミリメートルほどの大きさしかなかった受精卵を、体長50センチメートル、重さ3,000グラムほどになるまでおなかの中で成長させます。たった1個の細胞であった受精卵は、妊娠8か月のころには大人と同じ細胞数である60兆個にまでなります。当然、妊娠中の女性の身体には、想像を超える負担がかかります。

妊娠中の女性が希望した場合に軽易な仕事へ変えなければならないという労働基準法の定めは、このような理由によるものです。身体に大きな負担となるような仕事を無理にすると、流産や早産を引き起こし、とても危険です。とくに妊娠3か月頃までの期間は、流産しやすいので注意しなければなりません。

家事のなかには大変なものがいくつかある

家事は家の中で行う労働です。外に働きに行かなくても、家の中にはさまざまな、やらなければならない仕事があります。料理、掃除、洗濯、買い物、そして上の子がいる場合の育児、どれひとつとしてラクにできる仕事はあります。内容によっては力を入れたり、体を不自然にかがめたりしなければできない作業もあります。妊娠中でなければ簡単にできるものでもあっても、大きく、重たいおなかを抱えた妊娠中の女性にとっては重労働となるものもあります。

妊娠・出産は女性にとって人生の一大イベントです。たとえ上の子がいて出産経験があったとしても、まったく同じではありません。むしろ上の子がいるからこそ大変なことがたくさんあります。旦那さんは妊娠中の奥さんを精神的にも肉体的にも支えてあげる必要があります。家事の手伝いはその第一歩となります。ぜひ奥さんに代わって、あるいは奥さんと一緒に家事をすることで夫婦の絆を強め、新しい命の誕生を迎えましょう。